開催レポート

空間情報セッション

空間情報セッションでは、インフラストラクチャ管理の将来や現在の実務の効率化をオートデスクの提唱するショリューション、インフラストラクチャ モデリング(Infrastructure Modeling)が、AutoCAD Map 3Dの具体的な操作なども交えて紹介。2つのセッションを通じて、オートデスクの目指すインフラストラクチャ モデリングとは何か、また、それがもたらす生産性向上の効果を感じとることができました。

アイコンの説明セッション資料(PDF)セッション動画(Silverlight)

A-1

インフラストラクチャ管理の未来
- インテリジェントグリッド、デジタルシティの先へ

米国オートデスク社
テクノロジー担当ディレクター
ジェフ・ザイス(Geoff Zeiss)

同時通訳

米オートデスク社のジェフ・ザイスは、急速な地球温暖化現象、高齢化社会における労働人口の減少等の「世界規模の課題」、設計・建設・維持における連携を妨げる「情報の孤立化」について述べ、これを解決する新しいテクノロジーについて語りました。
具体的な課題・解決策として、クリーンで再生可能なエネルギーが求められている電力業界の事例や、輸送効率と景観を両立する都市開発の例が紹介し、電力業界での事例では、3次元モデルの採用により、設計時間が10倍以上削減されたロサンゼルス電力会社や、時間軸を加えた4次元モデルを用いたサンディエゴのダム拡張プロジェクトの事例も紹介しました。
また、都市計画のサンプルでは、シアトルの湾岸を通る高速道路の設計における例として、市議会、市民に対する説明のため、完成イメージや景観に与える影響を視覚的に確認できる、3次元モデルを使ったアニメーションの活用を紹介。さらに、高い技術とコストが必要になることが多い大規模な動画制作を行わなくても、より簡単でしかも低コストに3次元による景観アニメーション作成が可能な製品、LandXplorerの販売を欧米で開始していることも紹介しました。
3次元設計とモデリングによる「みえる化」により、社会基盤の設計・建設・維持の方法は大きく変化します。今後、生産性を向上し続けるためには、社会基盤におけるインテリジェントなモデリング、すなわち、「インフラストラクチャ モデリング」の活用が必須となるでしょう。

A-2

インフラストラクチャ管理の現在
- 図面作成から施設管理まで、実務の課題を解決するオートデスク ソリューション

オートデスク株式会社
プラットフォームソリューション
井上 修・小倉 好文

インフラストラクチャ モデリング(Infrastructure Modeling)とは、電力・ガス・上下水道・鉄道・道路など、社会基盤業界のBIM(Building Information Modeling)の考え方で、2Dそして3Dのデジタルモデルを一枚の仮想図面化することで業務効率化を目指すものです。しかし、多数存在する既存の空間データベースをモデリングしなおすことは現実的ではありません。そこで、オートデスクのソリューションでは、様々な空間データベースにシームレスにアクセスすることのできるFDO(Feature Data Objets)技術により、設計・施工・保守・管理の情報の共有を実現しました。
本セッションでは、AutoCAD Map 3Dをどのように活用するのか、既存図面を座標修正し正確に位置合わせをするなど、Map 3Dを操作している様子がスクリーンに映し出され、現在直面している問題を解決できる具体的な機能を多数紹介しました。さらに、発注者・受注者に分かれてMap 3DとAutodesk Buzzsawを使用した業務のデモンストレーションが行われました。発注者は、Map 3Dを使って、埋設管の管理データから、は業務に必要な既存の地下埋設管のデータと背景地図を抜き出して発注図を作成し、膨大な図面と設備情報から簡単に該当個所を切り出していくことができます。こうして作成された発注図を情報共有ASPサービスのBuzzsawを介して受注者に提供し、受注者は、Map 3Dを使ってこのデータを元に、新しい埋設管を設備情報も含めて入力し、既設の埋設管に接続して完成図を作成し、それを再びBuzzsawを介して発注者に納品。発注者は、再び Map 3Dの機能を使い、そのデータをもとに管理データをアップデートします。オートデスク ソリューションの連携による効率化をわかりやすく体験することができました。

ページトップへ▲