Individual Team C
⽔上都市ピクシス
今回の舞台は宇宙⼤戦からずっとずっと後・・・⼈類が再び繁栄を取り戻した平和な世界のお話です。そんな地球ですが、ひとつ⼤きな問題を抱えていました。それは⼈⼝が増えすぎたことによる居住スペースの不⾜。そこでVADL 社は地球の7 割を占めるのにも関わらず今まで⼈が住むことのできなかった海に注⽬し、後の宇宙進出の拠点ともなる⽔上都市を建設するのでした。
作品のタイトルでもあるピクシスは、らしんばん座を意味するラテン語の「Pyxis」に由来しています。⽔上都市を真上から⾒た姿が羅針盤のように⾒えるほか、⼈類が居住域を海、さらには空へと広げていく上で、進むべき⽅向を⽰す羅針盤になってほしいという願いが込められています。
⽔上都市を設計するにあたっては、3つの条件を設定しました。1つ⽬は電⼒を⽔上都市の外部に頼らずに⾃給⾃⾜できること、2つ⽬は海上で同じ場所にとどまれること、3つ⽬は地球と宇宙の架け橋になることです。
電⼒供給に関しては海上にあるという特徴を最⼤に活かすことのできる潮流発電を採⽤することにしました。その結果⾃然と円盤状の羅針盤のような外⾒が⽣まれました。さらに⽔上都市を海底に固定するため、外縁部に7本の巨⼤な柱が設けられました。
宇宙との架け橋には軌道エレベーターを採⽤し、宇宙ステーションに接続しました。これにより⽔上都市の中央にインパクトが⽣まれました。
こうしてできた⽔上都市のデザインに未来的な要素や都市としての機能性を追加していくことで、⽔上都市ピクシスが完成しました。
こだわりはレンダリングにも詰まっています。宇宙ステーションのレンダリングでは光る素材でできた球を矩形状パターンで無数に増やすことで星の瞬く宇宙を表現しました。海中の表現には特にこだわっており、試⾏錯誤の末、対象物を海⾯のマテリアルで覆った後、それをさらにLEDのマテリアルで覆うという⽅法に辿り着きました。
今回も1 番のみどころは都市のPV ⾵に作ったプレゼンテーション動画です。建築ビジュアライゼーションソフトのTwinmotionを使⽤した美しい環境表現と、Fusion360のアニメーション機能による構造の説明を組み合わせ、それぞれのソフトの強みを活かした構成に仕上がっていると思います。是⾮お楽しみください!
審査員からのコメント
海に浮かぶ羅針盤上のカッコいい未来都市。建物の外装だけではなく内装も作り込まれているなど、細部までこだわりが見られる作品でした。Fusion360のアニメーションや他ツールも組み合わせて作られている素晴らしい作品と動画でした。